ギリシア文化まとめ

古代ギリシアは先史時代のクレタ文明・ミケーネ文明を除くと大きく3つの時代に分けることができます。この時代区分を意識すれば、古代ギリシアがどのようにして発展し、衰退していったかを理解しやすいです。

まずは前8~6世紀頃のアルカイック期です。この時期は各地にギリシア人が集住(シノイキスモス)してポリスを形成し、主にアナトリア半島(現代のトルコ)やその近隣の島々のポリスで文化が花開きました。

次に前5世紀頃の古典(クラシック)期です。民主政を確立し、ペルシア戦争で勝利したアテネの全盛期であり、哲学等の学問や弁論術、創作活動が盛んになりました。

最後に前4~1世紀頃のヘレニズム時代です。マケドニアのアレクサンドロス大王の死後、ギリシア系の国家が各地に建てられ、学術研究の中心地はプトレマイオス朝エジプトの首都アレクサンドリアに移りました。


・アルカイック期

ギリシア(前7世紀)地図

ホメロス(前8世紀)後世に多大な影響を及ぼしている作家

ヘシオドス(前7世紀)労働指南書を執筆。神々の出自をまとめる

タレス(前624-前546)自然を追究。万物は水

サッフォー(前612-?)情熱的な恋愛詩人

ピタゴラス(前582-前497)数に世界の調和を見出す。ピタゴラス教団結成

アナクレオン(前570-?)抒情詩人。酒と恋で人生を謳歌

ヘラクレイトス(前544-?) 政治に不信感。真理を追究、万物は火


・古典(クラシック)期

前5世紀頃のギリシア地図

アイスキュロス (前525-前456) 三大悲劇詩人。荘厳な作品

ピンダロス (前518-前438) オリンピック祝勝歌を歌う詩人

ソフォクレス (前496頃-前406) 三大悲劇詩人。伏線が張り巡らされたストーリー

フェイディアス (前490頃-前430頃) パルテノン神殿や神々の彫像製作に関わる

ヘロドトス (前485頃-前425頃) 視野広くペルシア戦争などについて語る歴史家

プロタゴラス (前485頃-前415頃) ソフィストと一線を画する相対主義者

エウリピデス (前485頃-前406頃) 三大悲劇詩人。人間ドラマを描く

ソクラテス (前469頃-前399) 真理を追求したアテネ市民

トゥキディデス (前460頃-前400頃) ペロポネソス戦争を臨場感たっぷりと描く歴史家

ヒッポクラテス (前460頃-前375頃) 臨床を重視した医者

デモクリトス (前460頃-前370頃) 哲学者。万物は原子

アリストファネス (前450頃-前385頃) 喜劇作家。さまざまな人物を風刺した

プラトン (前427-前347) アカデメイアを開設した哲学者。イデア論を主張

プラクシテレス (前330頃- ?) 神々の彫像を制作した彫刻家

アリストテレス (前384-前322) リュケイオンを開設した哲学者。アレクサンドロスの教師


・ヘレニズム期

前250年のヘレニズム世界地図

エピクロス (前342頃-前271頃) エピクロス派哲学の創始者。精神的快楽を追求する

ゼノン (前335-前263) ストア派哲学の創始者。禁欲主義

アリスタルコス (前310頃-前230頃) 太陽中心説に立つが支持されず

エウクレイデス (前300頃) 幾何学の大家

アルキメデス (前287頃-前212) 数学の研究と発明に励む

エラトステネス (前275頃-前194) ムセイオン内の研究者。地球の円周を測定


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最終更新日: 2022年12月25日