ロジャー=ベーコン

ロジャー=ベーコン(1214頃-1294)はイングランド出身の学者・修道士です。

彼はオクスフォード大学で学び、経験を重視した学問を追求しました。

その背景には、十字軍や東方貿易を通じてイスラーム科学の翻訳書がヨーロッパに知れ渡ったことにあります。イスラーム科学は、現実世界の事象を考察するアリストテレスの自然学の考えをもとに発展しており、オクスフォード大学ではアリストテレスやイスラーム科学の研究が進みました。

マートンカレッジ
オクスフォード大学

ロジャー=ベーコンはイスラームからやってきた学問に触れ、数学の重要性を認識するとともに、自然を経験により認識することで、聖書で啓示される真の知恵を得ようと考えました。

彼はとりわけ光学の研究に注力します。これは、視覚が私たちの現実世界の認識に多大な貢献をしているということと、聖書においても光学に関連する出来事が多数存在することが理由でした。

彼は他にも、将来には現代でいう車や飛行機のような機械も発明されるということを予見しました。


参考文献

『科学の名著 3 ロジャー・ベイコン』, 伊藤俊太郎 責任編集, 朝日出版社, 1980

『講座西洋哲学史. 上巻 (古代・中世)』, 小松摂郎 編, 理想社, 1959


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最終更新日: 2023年1月1日