エウリピデス

エウリピデス (前485頃-前406頃)はアテネで活躍した悲劇作家です。代表的な悲劇作家3人の中でもっとも若く、現存する作品はアイスキュロス・ソフォクレスを遥かに凌いでいます。

エウリピデスの性格は気難しく非社交的であり、世俗を離れサラミス島で海を眺めながら生活していたと言われています。

彼の作品の特徴は、従来の悲劇は神々や偉大な人間を描いたものであったのに対し、登場人物が普通の人間であることです。彼の著名作『メデイア』では、王女メデイアが自分を捨てた夫に復讐する様子が描かれますが、その復讐の方法は非合理的です。そうであっても、感情の昂りが抑えられず行動した王女の心情が余すところなく描写されており、エウリピデスの劇作家としての実力を感じることができます。

アテネ遠望
現代のアテネ遠望。中央に見える島がサラミス島。

参考文献

『ギリシア悲劇全集 第3巻』, 呉茂一 等編, 人文書院, 1960


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最終更新日: 2022年12月15日

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カテゴリー: ギリシア