アリストファネス

アリストファネス (前450頃-前385頃)はアテネ出身の喜劇詩人です。

彼はペルシア戦争の終戦時期に生まれ、ペロポネソス戦争終戦に至るまでのアテネの黄金時代を若者として過ごしました。

アリストファネスの喜劇の特徴は政治や人物の風刺が多いこと、そして下ネタを多用する点です。作品からは観衆の笑いを取りにいこうとするプロ意識が感じられます。

『女の平和』はペロポネソス戦争中、アテネがメロス島を滅ぼした後に上演されました。同じギリシア人の町を滅ぼすという行為にアテネ人は衝撃を受けていたようです。内容は反戦を謳うもので、アテネ中の女性がアクロポリスに篭り男たちに休戦を迫る際のどたばたが描かれます。

他にも、エウリピデス死後に上演された『蛙』は、主人公が亡くなったエウリピデスに会いに地獄まで赴き、地獄でアイスキュロスとエウリピデスが歌比べをするというお話です。

ディオニュソス劇場
アテネ・アクロポリスに隣接するディオニュソス劇場。アリストファネスの喜劇もここで上演された。

参考文献

『ギリシア喜劇全集 第1巻(アリストパネス篇)』, 高津春繁 訳者代表, 人文書院, 1961

『ギリシア喜劇全集 第2巻』, 呉茂一 訳者代表, 人文書院, 1961


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デモクリトス

デモクリトス (前460頃-前370頃) はギリシア北部のアブデラ出身の哲学者です。

彼はピタゴラス派の影響を受ける、神官たちのもとで幾何学を学ぼうとしてエジプトへ旅行したり、ペルシアやさらにその東方にも訪れたりしたそうです。

彼は多くの学問分野で著作をしましたが、その大部分は消失しています。

デモクリトスの唱える学説は、万有全体の始元は原子と空虚であるというものです。ここでいう原子とは、それ以上分割することのできない最小のもので、それが空虚の中で動き真っわっているというものであり、現代の原子(H、He など)とは意味が異なります。


参考文献

ディオゲネス『ギリシア哲学者列伝 下』加来彰俊 訳, 岩波文庫, 1984


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