プラクシテレス

プラクシテレス (前330頃- ?) はアテネ出身の彫刻家です。ギリシア神話の神々の彫像(主に若い神々の裸体)を制作しました。

彼の彫刻は現在でも多く見ることができますが、彼のオリジナルの作品だとはっきりわかっているものはないそうです。

現在見ることのできるレプリカからでも、彫刻とは思えないほど人間の質感を表現されていることを感じることができます。

当時クニドス島の住民がプラクシテレスからヴィーナス像を購入し島に置くと、その美しさから見物する人が絶えなかったそうです。


参考文献

Percy Gardner (1911). “Praxiteles”. In Chisholm, Hugh (ed.). Encyclopædia Britannica. Vol. 22 (11th ed.). Cambridge University Press. pp. 255–256.

富永惣一『ギリシアの彫刻』, 美術出版社, 1951


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プラトン

プラトン (前427-前347) はアテネ付近出身の哲学者で、ソクラテスの弟子です。

プラトンはイデア論の思想で有名です。これは、物質的な世界の背後にあるイデアこそが本当の世界であるというものです。例えば、我々が猫を見て可愛いと思うとき、猫には「可愛い」というイデアが備えられており、我々は「可愛い」というイデアの影を見ているにすぎないということです。人間が「可愛い」イデアそのものを見ることはできません(もし見ることができたとしたら、そのイデアは客観的・絶対的真実として「可愛い」ものであるようです。)。

彼は若い時から優秀で、アテネで著名な教師からの教育を受けました。

そしてプラトン自身も教師となります。プラトンは、哲人王によって正義を実現する政治を理想としていました。そこで、シチリアの僭主に教える機会を得たため何度もシチリアを訪れますが、奴隷として売られかけたり内乱に巻き込まれたりと散々な思いをしてしまいました。

プラトンはシチリアへの関わりと並行して、アテネにアカデメイアと呼ばれる学園を開設し、哲学や数学、自然科学、政治学などが教えられました。開校のおよそ20年後、アリストテレスがこの学園に入学することになります。


参考文献

プラトン『饗宴』,中澤努訳, 光文社, 2013

R.S.ブラック『プラトン入門』, 内山勝利訳, 岩波文庫, 1992

ディオゲネス『ギリシア哲学者列伝 上』加来彰俊 訳, 岩波文庫, 1984


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