デモクリトス (前460頃-前370頃) はギリシア北部のアブデラ出身の哲学者です。
彼はピタゴラス派の影響を受ける、神官たちのもとで幾何学を学ぼうとしてエジプトへ旅行したり、ペルシアやさらにその東方にも訪れたりしたそうです。
彼は多くの学問分野で著作をしましたが、その大部分は消失しています。
デモクリトスの唱える学説は、万有全体の始元は原子と空虚であるというものです。ここでいう原子とは、それ以上分割することのできない最小のもので、それが空虚の中で動き真っわっているというものであり、現代の原子(H、He など)とは意味が異なります。
参考文献
ディオゲネス『ギリシア哲学者列伝 下』加来彰俊 訳, 岩波文庫, 1984