エピクテトス (55頃-135頃)はアナトリア半島の町ヒエラポリスで生まれたとされている哲学者です。
母親が奴隷であったことから、エピクテトスも奴隷としてローマの有力者に売られました。
彼はローマで片足が不自由になるなど厳しい生活を送っていましたが、哲学を勉強することを許されます。そして詳細は不明ですが彼は奴隷から解放されることとなりました。
エピクテトスが奴隷から解放されたあとはしばらくローマで暮らしていましたが、皇帝が哲学者をローマから追放したため彼はギリシアのニコポリスに移ります。エピクロスはこの地で学校を開きました。
『語録』はニコポリスの学校でエピクテトスが語った内容を、弟子が書き留めたものです。エピクテトスのもとに様々な悩みや疑問をもった人が集まります。エピクロスはストア派哲学の立場にたち、自分の意思で変えられる理性とそうでない外部の事象とを区別して、いかにして問題に動じず理性を平静に保つことができるかについて説きました。
参考文献
『世界の名著 13』, 鹿野治助 責任編集, 中央公論社, 1968
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最終更新日: 2022年12月19日